2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧
0 今年出版された山口百恵の本『時間(とき)の花束 Bouquet du temps』が売れている。内容は自作のキルト作品集で、今の自分を直接晒すものではない。息子の三浦祐太朗もテレビなどに出演し、母親を語ることがあるが、その穏やかな話しぶりや周囲の出演者の反…
0 作詞家としてヒット曲を量産した松本隆の歌には乗り物がよく登場する。ちょっと思いついただけでも……〈恋人よ 僕は旅立つ/東へと 向かう列車で〉(太田裕美「木綿のハンカチーフ」一九七五年)、〈からし色のシャツ追いながら/とびのった電車のドア〉(…
0 「抜け始めてわかる 髪は長~い友だち」という脱毛予防薬(カロヤン)のCMがあった(一九七八年)。これで「髪」という漢字を覚えた人も多いだろう。また、漢字の話になるとよく引用される三好達治の「郷愁」という詩には、「海よ、僕らの使ふ文字では、お…
1 「子連れ狼」 日本語では擬音語、擬態語などというところを総称してオノマトペと言う。歌に出てくるオノマトペでユニークなのは、なんといっても橋幸夫の「子連れ狼」(作詞、小池一雄、一九七一年)であろう。作詞者が劇画の原作者だからだろうか、オノ…